恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
気まずい空気が流れていた。
愛してると言って欲しかった。
それで、このモヤモヤした気持ちが消えると思った。
慶次郎は、黙ったまま、チーズスティックを口にくわえた。
「慶次郎、嫌な想いさせてごめんね」
「僕こそ、ごめん。お母さんを喜ばせてあげられなくて」
とてもとても、悲しい声で。
そんな悲しいことを言った。
しばらく沈黙が続いた後、慶次郎はお酒を注文した。
私も同じものを注文した。
お酒の力を借りなければ、この空気を変えることができない。
そう感じたのは、私だけじゃなかったようだ。