恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「いちごとバナナのクレープでいいですか?」
遠くのメニューを見る慶次郎の細めた目に、きゅんとした。
「抹茶白玉クレープも食べたい」
「じゃあ、ふたつ買ってくるから待てる?」
「待てない。寂しい」
「ふふ。素直でよろしい」
慶次郎は私の頭を大きな温かい手で包み込むように撫でた。
そして、おでこにおでこをくっつけて
「ほんの少しだから待っていなさい」
とドS顔をして言った。
ドキドキした。
キュンキュンした。
初恋を知った中学生のようだった。
慶次郎の一言一言、慶次郎の表情、すべてにドキドキして。
恋をしていた。
愛しているのに、また恋をしちゃった。
不思議。
昨日まで離れていたのに。
ずっとずっと一緒にいたかのような安心感があった。
どうして、私達離れちゃったんだろうね。
どうして、こんなにも好きなのに素直になれなかったのかな。