声が聴きたい
「ダメではないのよ、でも、それだけじゃいけないんじゃないかって、言ってるのよ。」
「……わかる、とは言えないけど……今のままでもいけないのは、なんとなく理解した、わ……和希……ごめんなさい、ね」
小さな声だが初めて、希美花の謝罪が和希に向けられた。
だが和希は何も返さなかった。
「そぅ、まぁいいわ。それより、弁護士が話に行ったときや優一を待ち伏せしたときのように、和希を傷付ける気は、さすがにもうないでしょうね?」
「えぇ、それはもう……正直なところ面倒事はたくさん……」
「金銭的な話は、優介に話してみるから、病院にはちゃんと通いなさいよ?ね。」美都子は優しく微笑みながら、テーブルに乗っていた美都子の手を包み込む。
それに気付きハッと顔を上げたとき、更に手が重くなる。
……和希も手を重ねたのだ……
「……な、おります、よう、に……」
和希の言葉を聞いた瞬間、希美花の目からポロポロと涙がこぼれた。
「っ…ありが、とっ…まだっ……死にたくないっの、まだっ!ぅぅっ……」堪えていた死への恐怖、孤独感……そんな感情が溢れてしまった。