トマッタ時計
「すみません・・・」
二人して顔を見合わせて担任に謝った。
「まあちょうどいい。二人で職員室にこれを持って行ってくれ。」
そう言って担任が積み重ねられていた宿題の山を叩いた。
「げっ」
「げっとはなんだ蒼井」
心の中で呟いたつもりだったのに、口に出てしまったらしい。
「ほら、今すぐ持っていけよ、お前ら」
「はーい」
それにしても重い・・・。
こんなの普通男の子に持って行かせるんじゃないの?
隣を見ると侑李は辛そうな顔をしていた。
「侑李大丈夫?」
「ちょっときついかも・・・」
「一回下ろすか」
宿題を床に置こうとすると、さっきまでの重たさが嘘だったかのように急に軽くなった。
「あれ?」
「二人共大丈夫か?」
声のする方を見ると、侑李の彼氏の中尾航大くんと、内藤陽向くんがいた。
「なんで二人がいるの?」
「小林があの二人なら音を上げてるかもしれないから手伝いに行けってさ。案の定音を上げてるみたいだけど、特に侑李が」
そう言って侑李を見た中尾くんの目はとても優しかった。
「貸して」
そんな二人に気を取られていて私は内藤くんのことをすっかり忘れていた。
「あっ、ありがとう。半分持つよ」
「ん」
内藤くんはぶっきらぼうに私に半分宿題を渡してくれた。
「ごめん、内藤。先に二人で行ってて」
「分かった。行くぞ」
「えっ、あ、うん・・・」
私たちは侑李と中尾くんを置いて職員室に向かった。
二人して顔を見合わせて担任に謝った。
「まあちょうどいい。二人で職員室にこれを持って行ってくれ。」
そう言って担任が積み重ねられていた宿題の山を叩いた。
「げっ」
「げっとはなんだ蒼井」
心の中で呟いたつもりだったのに、口に出てしまったらしい。
「ほら、今すぐ持っていけよ、お前ら」
「はーい」
それにしても重い・・・。
こんなの普通男の子に持って行かせるんじゃないの?
隣を見ると侑李は辛そうな顔をしていた。
「侑李大丈夫?」
「ちょっときついかも・・・」
「一回下ろすか」
宿題を床に置こうとすると、さっきまでの重たさが嘘だったかのように急に軽くなった。
「あれ?」
「二人共大丈夫か?」
声のする方を見ると、侑李の彼氏の中尾航大くんと、内藤陽向くんがいた。
「なんで二人がいるの?」
「小林があの二人なら音を上げてるかもしれないから手伝いに行けってさ。案の定音を上げてるみたいだけど、特に侑李が」
そう言って侑李を見た中尾くんの目はとても優しかった。
「貸して」
そんな二人に気を取られていて私は内藤くんのことをすっかり忘れていた。
「あっ、ありがとう。半分持つよ」
「ん」
内藤くんはぶっきらぼうに私に半分宿題を渡してくれた。
「ごめん、内藤。先に二人で行ってて」
「分かった。行くぞ」
「えっ、あ、うん・・・」
私たちは侑李と中尾くんを置いて職員室に向かった。