意地悪なキミに、スキをあげる。
「別に…昔から湊は学校と声優の習い事してて帰ってくんの遅かったし
親父もよる遅くまで仕事で帰って来なかったし
母親も放任主義だったし」
麦茶を一口飲んで、朝陽さんはどこか遠くを見つめた。
昔から、寂しいなんて思いを知らなかったのかな…?
なんか…ちょっと朝陽さんが冷淡な人に見えた。
「でも最近は寂しいかな。少し」
「え?」
「あおに会ったから」
コップが机に置かれて、揺れる水面を見ながら朝陽さんが口を開いた。
「あおに会えない日が続くと、寂しいって思うようになった。 だっさ…」
ふっ、と笑ってから
あたしの頭に大きな手が乗った。
「5歳も下なのにな」
ゆっくり顔が近づいてきて、かすかに唇に触れた。