【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
慧心のオフェンスボールも、怯むことなくオールコートマンツーマン。



有ちん先輩の顔がくっついてしまうのでは、というくらいの執拗なディフェンスに、柏原はやむ無くパスを回す。



「一本返してやりましょ!(この5番、こんな執拗なディフェンスやのに、息ひとつ乱れとらんわ。なんちゅう体力!)」



慧心のパスワークが水高のディフェンスを掻い潜り、ゴール下からショットを放つ。



「一本たりともやらんわ!!」



しかし、それは泰ちゃんの伸ばした手の指を掠め、ゴールリングに嫌われる。



すかさずスクリーンアウトをかけるも、慧心にリバウンドを取られる。



だが、すぐに着地した行雲先輩がショットを放つかパスするかという状況のボールを下からバシッと弾いて空中に上げる。



「フンッ!!」



それをもぎ取ったのは泰ちゃんで、そのままブン、とボールを投げる。



「っしゃあああ!速攻ォォ!!」



まだまだ元気な行雲先輩が我先にとボールを掴み、勢いのままダンクをかます。



ガッシャァァァン!!



気分が良くなるような豪快なダンクに、会場が沸き上がる。



水高61-62慧心
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