【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「仇野、あん判断は正しかった。やけど、最終局面にお前がおらんのはまずいけん……小鳥遊、動けるな?交代だ」
「はい」
その言葉に、俺は立ち上がり体を伸ばしパキパキ、と関節を鳴らす。
「すみません、大事なところで」
「いや、正しかよ。ゴール下は任しとけ!」
少し沈んだ様子の泰ちゃんに行雲先輩が肩を叩き、花が飛び散るんじゃないかってくらいの笑顔を向ける。
「こっからのポジションは、神楽木がセンター、御劔、冷泉がフォワード、十六夜が小鳥遊とガードや」
箱田先生の指示に頷き、もう一度、深呼吸をして屈伸する。
「仇野は残り5分で戻す!それまで持ち堪えるんや!!行っといで!」
一番元気なんじゃないかってくらいに元気な箱田先生の声に押され、俺はリストバンドの位置を戻しながら再びコートに戻る。