【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
飛び入り参加の、しかも高校生の俺達は、ギャラリーからの注目度も高い。
「なんねぇ!あん金髪!デカイし上手かぞ!」
歩ちゃんは今日も絶好調。俺がボールを回すと、いきなりダンクを爽快にぶち込む。
「キンパにつけ!」
んで、歩ちゃんに目を引き付けといて、今度はこっち。
「ウラァ!こっちは歩ちゃんだけやないぞっ!」
「「「!!!」」」
幸ちゃんだって実力者。なんせ、一年生で肥後学のフォワードやってんだぜ?しかも、中学時代はオールラウンダーだったと泰ちゃんに聞いたし。
いつも一緒の高森とか、泰ちゃんとか、歩ちゃんに比べたら小さいけど、180センチ目前のそれなりに長身な幸ちゃんは、伸び伸びと柔らかなレイアップを決める。
ハーフタイム編成の20分、特別方式のルールの中、あっという間に俺達は勝利。
「高校生だと思って嘗めないでほしいよね」
ニヤリと笑えば、周りにいたギャラリーが騒ぎ出す。
こういうのも悪くないね。