【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「あちゃー…眉毛と瞼の間切れてるねぇ。試合中接触されたの?」
「それが、ベンチで指示出してただけなんすよねー」
体育館に特設されていた医務室で、手当てを受けながら嫌味を返すと、医者の人が苦笑いを漏らす。
「試合に勝ちたくて手段を選ばないところもたまにあるからね」
「そうみたいですね。あの、俺、これ試合今日出れます?」
「んー…怪我は酷くないけど、だいぶ辛いと思うよ?視界が狭まってるんだし」
医者の言葉に、隣に立っている由貴先輩と目を見合わす。
「小鳥遊椿、今日は…」
「出るよ。ここからの戦いで、俺が必要そうなら」
心配そうな由貴先輩。けど、そんな目をされても、俺の決意は揺るがない。
この夏をまだ終わらすことは出来ないんだよ。
1パーセントでも勝つ可能性が上がるなら、俺は出る。例え、自分が辛くても。
治療を受け、まだ痛む目を擦りながら、俺は決意と共に立ち上がった。