【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
俺は秀吉キャプテンの元へ駆け寄り、その右手に左手を乗せる。



「!?……小鳥遊、か。そんな目になって…大丈夫、じゃないよな」



「大丈夫じゃないのはあんただろ!こんな短時間で痺れるまで使うなんて、何得点やったの?」



きっとあの大量リードの殆どが、この痺れた右手で入れた得点なんだろう、といわずもがな察知出来る。



「大丈夫だ。まだ、俺はやれる」



「…ダメだよ。気持ちは一緒だけど、この状況でキャプテンが無茶するなら、俺が無茶した方がよっぽどマシ」



秀吉キャプテンの右手に手を重ねたまま、俺は箱田先生を見る。



「医務室でも出るのは止められなかったし良いよね、先生。もし俺が使えなそうなら、すぐ下げていいから」



「………分かった。本当にいかんと思ったらすぐに下げるけんな」



うん、と頷き、俺は、深い皺を寄せた秀吉キャプテンの眉間を、親指でふにふに、とマッサージする。



「全くさぁ、俺も移っちゃったみたい、肥後もっこす病」



にっと笑うと切れたところが寄って少し痛い。



でも、このちっぽけな痛みの分、秀吉キャプテンが頑張ってくれたんだって思うと泣き言は言えない。
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