【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「ピカ先輩、交代」



「は………っ!ふざくんなし!せっかく楽しい展開になったとに、俺は出るばい!」



とは言ったものの、ピカ先輩はふらふらで、その俺との会話に気付いた泰ちゃんに、ふらついた体を支えられる。



「曜先輩が最後にコートにおらんのは皆困ります。やから、椿に従って下さい」



その穏やかなお願いに、ピカ先輩は下がり眉を更に下げる。



「………分かった。可愛い椿ちゃんと泰ちゃんのお願いやけん、聞くしかなかやっか」



そして、変わりに立ち上がり、ストレッチをする有ちん先輩。



「曜が作ってくれた流れ、絶対に断ち切らせんよ」



眼鏡の奥の瞳に、有ちん先輩が小さな闘志を燃やす。



「前半とは違う方法で行きますよ。……キャプテン、手の調子は?」



「すこぶる良い。今なら、どこからでも入りそうだ」



笑っている。秀吉キャプテンが端正な顔についた薄い唇を歪ませ、美しく、冷たく。



この微笑の時は、いつも水高は勢いに乗っている時だ。



俺も、頭をフル回転させ、ここからのことを考えた。
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