【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
最終、第4クォーターに入り、センターは代わりに行雲先輩が入り、リバウンドには秀吉キャプテンも加わる布陣へ。



凌華学院も、ファウル4つの桜山を外すことなく、最後まで全力の構え。



ディフェンススタートで始まったラスト10分に、水高、凌華学院各校の応援席から声援が飛び交う。



ボールはゆったりと回され、24秒ギリギリの遅攻で攻め抜くらしい凌華学院。



「ピカ先輩!!」



槐に飛ぶパスコースを読み、俺はピカ先輩に叫ぶ。



すると、即座に反応した相手ガードは、パス先を他に変えようと、右手を振るう。



「まあそれも、予想通りなんだけどね」



俺が小声で呟き、ニヤリ、と笑った頃には、その飛んだボールの先に、有ちん先輩。



ピカ先輩に叫んだあの時、後ろ手で有ちん先輩にサインを出していたんだ。
< 502 / 521 >

この作品をシェア

pagetop