顔が分からない貴方へ
?〈サイド〉

朝から頭が痛くて
学校を休む予定だった。

し、みんなもその予定だった。


なのに、あいつが学校行くって言うから
みんなも倉庫から出て行こうとした。

一人になりたくないのに。

みんなが置いて行こうとするから
思わずついてきてしまった。


事の発展はあいつの電話だ。

校長と知り合いであるあいつは
欠席を知らせるために電話した。

電話しないで勝手に休むと殺される、
とかなんとか騒いでた。

でも休む理由がダメだったらしい。

休む理由って、俺じゃん。

なのに、ダメって校長酷い。

まあ、それで脅されてびびったあいつは
学校に行くことにした。

俺は休んでもいいとあいつは言ったが
一人は嫌だと学校に来た。



でもやっぱり限界で保健室に来た。

保健室は白虎楼の溜まり場の一つだ。

ほとんどは五階にいるが保健室にも
一般人は来ない。


だから安心して寝ていたのに。


「誰だ?こいつ」


俺の手を握って寝ている女。

制服を着ているから先生ではない。


いや、まず問題なのは
何故かここにいる事だ。


ついでに、
何故俺の手を握って寝ているのか。

何故、何故と頭でグルグルと考える。

と、女は起きたらしい。

「えっと。誰?てか、おはよう」






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