君が思うより、君はキレイ。
「あ、そうだ。これ、ケーキの御礼。雑貨屋さんに配達に行った時に見つけて、可愛いから買っちゃった。」


ポケットから配達先で買った小さなスノードームを出して見せると、彼女は目を丸くしてそれを見つめた。


「誕生日の御祝いは、また別の日に改めてちゃんとさせてよ。こうなる予定じゃなかったから、今日はこれしかなくてゴメンね。」


彼女は目をウルウルさせながら、泣き笑いみたいな顔になって、俺の首に手を回して抱きついた。



「お誕生日おめでとう。」

「ありがとう.......。」

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