君が思うより、君はキレイ。
時計が12時を指した。

一年に一度しかない大切な夜、彼女が一人ぼっちにならなくて良かった。

悔しいけど、彼女が本当にそばにいてほしかったのは、俺じゃないってわかってる。

でも、こんな日に一人は悲し過ぎるから、少しでも彼女の慰めになれたなら、フラれたとしても満足かな.......



「.....ねぇ、瀬崎くんの名前は何ていうの?」

「ゆう。」

「もしかして、優しいっていう字?」

「そう。」

「.......。」



ふふふふふ.......って、彼女は抱きついたまま、笑い出した。

何だ? 何だ?
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