イジワルな彼の甘い罠
「それに、誤解を解くのは俺の仕事じゃない。お前の仕事だ」
「はぁ?解くもなにももう……」
「早くしないと、本当に全て手遅れになるんじゃないか?」
ふたりきりの屋外に、玲二の真剣なよく通る声だけが響く。
『本当に全て』……?
「彼女、お見合いするらしいぞ」
「は……?」
「上手くいけば、結婚すると言っていた」
お見合い?
結婚?
なんだ、それ。
いきなりすぎだろ。
思い込みで勝手に終わらせて、知らないところで勝手にそんな準備して、どれだけ一方的な女なんだよ。
しかもそれを、自分ではなにひとつ言いやしない。