イジワルな彼の甘い罠
「な、なんだそれ……ただの最低な男じゃないかっ」
「そうですね。最低最悪です」
否定なんてしない。
あいつは、最低な男
でも、それでも
「そんな最低な男のことが、好きなんです」
彼だけが、私の愛する人
「はっ……!?」
まさかそんな返事がくるとは思わなかったのだろう。彼が驚きたじろいだ、その瞬間
「っ……」
目の前の高い垣根から、なにやらガサガサガサッと音がしたかと思えば、突然そこを飛び越えて現れたのは航の姿だった。