イジワルな彼の甘い罠



「へ……?」

「早希!来い!」

「え!?」



航はザッ!と音をたてて石畳に着地すると、そのまま私の腕を引き走り出す。



「なっ!?えっ……ふ、不審者だー!!」



呆気にとられ声をあげるしか出来ない彼の言葉に、先ほどの部屋の中にいた母たちは何事かと廊下に飛び出した。



「さっ早希!?ちょっとそれ誰!?」



『誰!?』『どういうこと!?』と騒ぎ出す母たちを尻目に、戸惑いながらも航と敷地の中を駆け抜けた。





な、なんで航がここに……!?

どうやって、どうして?

ていうか、なにがどうなって……



混乱する間にもバタバタと走り、航は私を連れたままどこか一室へと入り込む。



< 171 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop