イジワルな彼の甘い罠



「……も、もしもし」

『あっ、えっ!?あれ、これ唯川の携帯じゃ……』



早希だと思っていたのに突然男の声で電話に出たのだから当然だけれど、電話の向こうのその声は驚き慌てる。



「あ、えーと……すみません。早希なら今具合悪くて、寝てて」

『へ?あ、そうですよね、すみません。あっ!申し遅れました、唯川さんと同じ職場で勤務しております、大木と申します』

「あ、どーも……いつもうちの早希が世話になってます」

『こちらこそ、いつも彼女には残業や出張まで頑張っていただきまして……』



あ……思い出した。

そういや大木って早希の先輩だったかで、いつも仕事押し付けて帰る野郎って言ってた気が……。



男の声に一瞬気を張ったものの、そうか先輩かと納得し安堵する。


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