イジワルな彼の甘い罠



「あの、なにか用件があったようでしたら伝えておきますけど」

『あ、はい。今日彼女具合が悪いからって早退してましてね、明日金曜だし、あんまり回復しないようならそのまま休んでいいってことを伝えようかと……』

「あー……」



先ほどの様子から体調が悪いんだろうとはわかったけれど、早退するほどとは。

やっとの思いで帰ってきて、倒れるように寝ていたのだろう一部始終が簡単に想像ついた。



……さっきのあの様子じゃ、少し寝たからもう大丈夫、ってわけでもないだろうしな。



「分かりました。じゃあ俺の独断で悪いんですけど、さっきもかなり具合悪そうだったんで明日休ませてもらってもいいですか」

『わかりました、じゃあゆっくり休むようにとお伝えください』

「はい、すみませんご迷惑かけて」



『では失礼します』、そう言って切れた電話に、画面はホーム画面に戻る。


< 197 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop