赤ずきんは狼と恋に落ちる
狼。
これを聞く度、身体がビクリと震える。
つまり、狼って、その……。
「いつまでもペットの犬だと思っとったら、大間違いやで」
「そ、そそんな!全然、そんなの思ったことないで……っ痛、」
私の言葉を遮るように、すっかり無防備になった首を甘噛みされる。
チクリ、と一瞬だけ注射されたみたいな痛み。
その後にソロリと這わされる柔らかい舌。
「ん……。千景、さ……」
「何?りこ」
首筋に這わされている舌と唇に、どうしても意識が行ってしまう。
でも、言わなきゃ……!
「千景さん、あ……あのですね、私、今、その、……やっ、」
カプリと噛み付かれた首筋。
背骨から腰にかけて、ビリビリと痺れていく。
どうしても千景さんは止める気はないみたいだ。
「ん?りこ、続き言ってみ?」
口調だけが妙に優しい。
だけど、『狼』の言葉にふさわしい、優しくて、意地悪な表情。
私が言えなくなるのを分かっていたのか、恍惚に笑ってみせる。
声を上げたらダメだ。
まだきちんと働いている自分の理性を、ギリギリのところで保ち、もう一度と試みるも。
「ひぁ……っ」
スカートの裾から、右の太腿にかけて、千景さんの冷えた手が上下に行き来する。
千景さん、止められそうにない……!