はじまりの日
まだ正式に引き取られる前だったのでほとんどの荷物は東京のアパートに置いてあり、そんなに大した量ではないのだが「小さい子を連れて歩くんだから、余計な荷物は持たない方が良い」というお母さんのアドバイスの元、そのように決まった。
くまさんのリュック一つだけを背負った彼女の手を引き、俺は最寄りの駅までゆっくりと歩を進める。
少し距離があり、子どもの足では辛いかなとも思ったのだけど、何となく、歩きたい気分だったのだ。
奇しくもその日はさっちゃんの、5歳の誕生日だった。
そんな記念すべき日に、新しい人生のスタートをきるなんて、何と運命的であろうか。
その感動の余韻に浸りつつ、俺はしばし、さっちゃんとの二人の時間を堪能したかった。
雪さんが生まれ育ち、慈しんだであろうこの街で。
「足、痛くない?」
「ううん。ぜんぜ~ん」
その言葉を裏付けるように、ぴょんぴょんと飛び跳ねながらさっちゃんは続けた。
くまさんのリュック一つだけを背負った彼女の手を引き、俺は最寄りの駅までゆっくりと歩を進める。
少し距離があり、子どもの足では辛いかなとも思ったのだけど、何となく、歩きたい気分だったのだ。
奇しくもその日はさっちゃんの、5歳の誕生日だった。
そんな記念すべき日に、新しい人生のスタートをきるなんて、何と運命的であろうか。
その感動の余韻に浸りつつ、俺はしばし、さっちゃんとの二人の時間を堪能したかった。
雪さんが生まれ育ち、慈しんだであろうこの街で。
「足、痛くない?」
「ううん。ぜんぜ~ん」
その言葉を裏付けるように、ぴょんぴょんと飛び跳ねながらさっちゃんは続けた。