心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
「そういえば僕、将来の展望が決まったよ」







……………は?





あまりにも唐突なカナタの発言に、あたしは呆然とする。








「………なに? 急に。


脈絡なさすぎっ」








あたしが怪訝な顔をすると、カナタは何食わぬ顔で笑う。








「脈絡なら、あるよ。



僕がみーちゃんのこと好きだってことと、みーちゃんが金木犀を好きだってことに、関係あることだから」








……………はぁ。





さいですか。





では、聞かせてもらいましょーか。






カナタは金木犀の樹を見上げて、静かに語り出した。







「金木犀ってね。


空気汚染に、すごく敏感なんだって」






「へぇ………」







あたしも金木犀を見上げながら頷く。








「車両の通行量の多い幹線道路の近くとか、空気が汚れてる所だと、花がつかないんだよ」








…………たしかに、そうかも。





可憐できれいな金木犀に、汚い空気は似合わない。








「ってことはさぁ………。


このまま環境汚染が進んだら、金木犀の花が見られなくなっちゃうってこと?」








あたしはカナタを見上げてそう訊いた。







「うん。きっとそうなるだろうね」







カナタがこくんと頷いた。









………そっかぁ。




なんか、いやだな、そんなの。






金木犀の花が香らない秋なんて、さみしすぎるよ。








「安心して、みーちゃん。


僕が、一生かけて、環境改善と環境保全の研究をするから。



みーちゃんのために。


みーちゃんの大好きな金木犀を、守るために。」







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