Taste of Love【完】
「それって、白黒はっきりしないといけないこと? 結局はどっちでもいいんじゃないの?」
「そうかなぁ。それに今は直属の上司でしょ。下手なことはできないというか……」
煮え切らない態度の風香に、真奈美はズバッと言い切る。
「結局は、このままぬるま湯につかっていたいってことね?」
「そう言うわけじゃ……。結論を出すのが怖いのよ」
「そうやって、三栖君をいつまでキープしておくつもり?」
辛辣な言葉に、風香の息が詰まる。
「……そういうつもりないんだけど」
「でもやってることは、そういうことだよ? いい大人がいつまでも逃げててどうするの?」
確かに、真奈美の言っていることは至極まともなことだ。
「自分でもこのままじゃダメだってわかってるの」
吐き出す様に言った風香に真奈美が声をかける。
「私も言い過ぎた。三栖君といる風香が自然で。そうなったらいいなって。私の希望押し付けてごめんね」
「ううん。真奈美が真剣に心配してくれてることは、わかってるから」
「さぁ、アンタたちの話はこのくらいにして食べようか?」
「うん」
その日、女ふたりだけの飲み会は終電間際まで続いた。