Taste of Love【完】
***
席についてミーティングが始まった。
風香の向かいの席には佐々木が座って真剣に何かメモを取っている。
左側の席は雅実の席で彼女は内容をまとめるためにパソコンで入力をしていた。
そして、風香の右側にはこちら向きに座る室長の姿があった。
彼は三栖翔太(みす しょうた)我サニーグループと並ぶ業界大手のトップスからヘッドハンティングされてきた将来有望な室長だ。
盛岡がさっき言ったように甘いマスクで身長も百八十センチ近くあるだろう。色素の薄い髪は柔らかそうで無造作に整えられていて、同じように色素の薄い輝くような瞳は間違いなく女性を虜にするはずだ。すっと通った嫌みのない程度の高い鼻にきゅっと意志の強そうな唇が印象に残る。
風香は自分の記憶の中の彼と照合作業をしていた。
彼女の知っている翔太から少年特有の無邪気さをとって、大人の色気と責任感をたすと今の翔太ができあがった。
そう風香の中で答えが出た時にどこからか自分を呼ぶ声が聞こえた。
「……うき、結城!」
「は……はい!」
意識が違うところにあった風香の声は裏返り残念なほど変な声がでた。
席についてミーティングが始まった。
風香の向かいの席には佐々木が座って真剣に何かメモを取っている。
左側の席は雅実の席で彼女は内容をまとめるためにパソコンで入力をしていた。
そして、風香の右側にはこちら向きに座る室長の姿があった。
彼は三栖翔太(みす しょうた)我サニーグループと並ぶ業界大手のトップスからヘッドハンティングされてきた将来有望な室長だ。
盛岡がさっき言ったように甘いマスクで身長も百八十センチ近くあるだろう。色素の薄い髪は柔らかそうで無造作に整えられていて、同じように色素の薄い輝くような瞳は間違いなく女性を虜にするはずだ。すっと通った嫌みのない程度の高い鼻にきゅっと意志の強そうな唇が印象に残る。
風香は自分の記憶の中の彼と照合作業をしていた。
彼女の知っている翔太から少年特有の無邪気さをとって、大人の色気と責任感をたすと今の翔太ができあがった。
そう風香の中で答えが出た時にどこからか自分を呼ぶ声が聞こえた。
「……うき、結城!」
「は……はい!」
意識が違うところにあった風香の声は裏返り残念なほど変な声がでた。