Taste of Love【完】
「そうだよ。俺が知ってるだけでもかなり根回ししてたみたいだし、色々資料もそろえてただろ?かなり時間かけて色々やってくれてたみたいだぞ」
(……嘘知らなかった。そりゃ上司だから助けてくれているのは知ってたけど、そこまでなんて)
胸の奥があたたかくなる。そしてそれがジンわりと広がっていった。
「松林、結城、お疲れ」
噂をすれば……現れたのは翔太だった。
「俺あっちに挨拶言ってきます」
気を遣った松林が席を外す。
「しょ……三栖室長。お疲れ様です。もう、みんなが次々声をかけてねぎらってくれるんで、なかなか落ち着いて飲めません」
冗談めかして言う風香に「俺もそのひとりだな」とおどけた顔を見せる。
「仕方ないから、付き合ってあげてもいいですよー」と風香が言うと、「生意気なんだよ」と肩を叩いて、隣に座った。
「門田、かなり酔ってたみたいだな。彼氏がいて助かったよ」
「雅実ちゃんお酒弱いんです。でも『今日はうれしいんで飲みます!』って」
「そっか、アイツも頑張ってたもんな」
雅実も風香の仕事のカバーを散々してくれていた。試食も嫌がらずに付き合ってくれた。
そして横にいる彼もまた今回の企画にはなくてはならない人だった。
「室長も今回は私に企画通してくれてありがとうございます」
頭を下げて、あらためてお礼を言う。ずっと言おうと思っていたことだ。
(……嘘知らなかった。そりゃ上司だから助けてくれているのは知ってたけど、そこまでなんて)
胸の奥があたたかくなる。そしてそれがジンわりと広がっていった。
「松林、結城、お疲れ」
噂をすれば……現れたのは翔太だった。
「俺あっちに挨拶言ってきます」
気を遣った松林が席を外す。
「しょ……三栖室長。お疲れ様です。もう、みんなが次々声をかけてねぎらってくれるんで、なかなか落ち着いて飲めません」
冗談めかして言う風香に「俺もそのひとりだな」とおどけた顔を見せる。
「仕方ないから、付き合ってあげてもいいですよー」と風香が言うと、「生意気なんだよ」と肩を叩いて、隣に座った。
「門田、かなり酔ってたみたいだな。彼氏がいて助かったよ」
「雅実ちゃんお酒弱いんです。でも『今日はうれしいんで飲みます!』って」
「そっか、アイツも頑張ってたもんな」
雅実も風香の仕事のカバーを散々してくれていた。試食も嫌がらずに付き合ってくれた。
そして横にいる彼もまた今回の企画にはなくてはならない人だった。
「室長も今回は私に企画通してくれてありがとうございます」
頭を下げて、あらためてお礼を言う。ずっと言おうと思っていたことだ。