時の彼方に君がいた
一時間目は、あれこれ考えて


授業を聞くどころではなかった。


「…水野」


授業が終わったと同時に後ろを振り返り
話しかけると、


水野の顔が泣きそうにゆがんだ。


「……藤音、あのさ」


唇をきゅっと結び、しばし押し黙る。


僕は水野が話し出すのを


しんぼう強く待っていた。


覚悟を決めたように


くっと顔を上げた水野の口から出たのは


予想外の言葉だった。


「あのさ、藤音。今日の放課後空いてないか?相談したいことがある。」


「…相談?」


僕は目をぱちくりさせた。



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