愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「あぁ…どうしよう…」
振り向くと、今完成したばかりのチョコが床に転がり、ハートの上の部分が粉々に砕け散っている…
そんな…嘘でしょ…
一瞬、私の顔から笑顔が消えた。
「真央、ごめん…ホントに…ごめん」
今にも泣き出しそうな顔をした沙紀が私にしがみ付き、何度も何度も謝ってる。そんな彼女の姿を見て、責めることなど出来ない…そう思った。
「いいよ。気にしないで。
やっぱ、告白するなってことなんだよ」
そんな私の言葉に沙紀はプルプル首を振り「まだ残ってるチョコあるし、欠けたとこ直そう」と砕けたハートのチョコを用心深くダイニングテーブルの上に置く。
そして、私が止めるのも聴かず、沙紀は欠けた部分にチョコを塗りだした。
でも…
「…最悪だね」
「…そんな事…ないよ」
でもそれは、どう見ても最低最悪の状態。
ハート型だということすら分からないイビツな形をしたチョコ
沙紀の眼からポロポロと涙が零れだす。
「ごめん。
私、余計なことしちゃった…真央、ごめんね…
こんなの桜井君に渡せないよね…」
沙紀のこんな辛そうな顔を見るは、初めてだった。
「沙紀…大丈夫だよ。
どうせ断られるんだもん。
私、このチョコ桜井君に渡すよ」
とんでもない事言ってるって事は分かってた。
でも、沙紀を元気付ける方法を、それ以外思いつかなかったから…
このチョコを渡して、桜井君に笑われて恥かいても構わない。
だって沙紀は、私のたった一人の大切な親友なんだもん…