愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

そうだよ。和弥だって幸せを見つけたんだ…そんな所に元カノが現れて、まだ自分に気があるみたいな態度をとられたら…


ウザいよね。


そして、それが上司の彼女で邪険に出来ないって思ったとしたら…


惨めだ…


自分がバカみたいで…情けなくて…紹興酒を一気に飲み干した。


それから私は食事を楽しんでいるフリをしながらお酒を口に流し込み、気付けば紹興酒を一人で一本開けていた。


「真央…今日は、よく飲んだな。大丈夫か?」

「全然、大丈夫。平気だって…」


店の駐車場でフラつきながら車の後部座席に乗り込むと、龍司が隣に座り私の顔を覗き込んでくる。


「結構飲めるんだな。知らなかったよ」


今日は…特別。飲まずには居られなかった…


和弥が車を発進させ、まだ激しく降り続く雨の中を車道に向けハンドルを切った。


確かに酔ってたのは事実。でも、アルコールより私の思考を麻痺させたのは…今、この車を運転している"桜井和弥"という男性。


この酔いを覚ますには、どうすればいい?


それは、私が誰より龍司を愛しているんだと自分を納得させ、尚且つ、その事を和弥にも分かってもらう必要があった。でないと、この酔いは一生、覚める事はない。だから…


「りゅう…じ」

「んっ?」


和弥の眼の前で…


「…キス…して…」

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