愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

声も出ないほど驚いた表情を見せる龍司。私は構わず彼の首に腕をまわす。


「お願い…私の事好きなら…キスして…」

「どうした…真央、やっぱり酔ってるのか?」


和弥の事を気にしているのか、龍司の視線が私から逸れ運転席に向けられた。


「龍司…よそ見しちゃイヤ。私を見て?」


私は彼の頬を両手で覆い自分から顔を近づけ龍司の唇を奪う。


「ま…おっ…」


龍司の理性が私を押しのけようとした。けど、私は更に強く唇を押し付け、龍司のネクタイを緩め首すじに舌を這わせる。


執拗に迫る私に、やがて戸惑っていた龍司も我慢出来なくなったのか、激しくキスを返し求めてきた。


「んんっ…っ…」


時折漏れる私の声がフロントガラスに打ち付ける雨より大きく響き、なんとも言えない欲望に満ちた空気が車内に漂う。


龍司の手が私の胸に触れると、その手を覆う様に掴み和弥に分かる様にワザと大胆に大きく動かしてみる。


和弥…見えてるよね?


赤信号で車が止まったのを確認した私はバックミラー越しに和弥を見た。眉間にシワを寄せた二つの目が、こっちを見ている。


これでいいんだ…


和弥…


もっと、見て。


これで安心でしょ…?そうでしょ?和弥…もう、あなたを欲しがったりしない。私には龍司が居るの…この人が好きなの…だから、和弥も愛する人と幸せになって…


どうか、幸せに…


信号が青に変わり車が動き出すのと同時に私に向けられていた鋭い視線が離れていく…


さようなら…和弥

さようなら…私の初恋…

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