愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「うん…ママね、遠くからお嫁さんに来たからお友達居ないんだって…お話しする人欲しいなぁーって…
おばあちゃんに酷い事言われると、いつもそう言ってる。それでね、お風呂で泣いてるの…」
さっきの光景が脳裏を過ぎる。
「おばあちゃんはね、莉子にいつも言うんだよ。莉子が男の子だったら良かったのにって…
莉子が男の子じゃないのは、ママが悪いんだよって…女の子はダメみたいなんだ…」
「…そんな…」
いくら跡取りが欲しいからって、5歳の子供に何て事言うんだろう…龍司には申し訳ないけど、お母さんが許せないと思った。
私は莉子ちゃんの体をソッと抱き寄せ、何度も頭を撫でながら言い聞かす。
「そんな事ないよ。莉子ちゃんはとっても可愛いし、いい子だよ」
すると莉子ちゃんが大きな眼を更に大きく見開き「ねぇ、お姉ちゃん。莉子が男の子になったら、おばあちゃんはママに優しくなる?」そう聞いてきた。
「えっ?」
「どうしたら莉子は男の子になれる?一杯お金いるの?もっといい子にしてないとダメなの?」
彼女の瞳からポロポロと涙がこぼれ落ち、子供とは思えないほど強い力で私の手を握ってくる。
「幼稚園の先生に聞いても分からないって…お姉ちゃん、分かる?」
「莉子ちゃん…」
止めどなく流れ落ちる涙を拭う事もせず、縋る様に私を見つめてる。その澄んだ瞳がとても大人びて見えた。
世の中の人は、こんな大きな家に住み、なんの不自由もない暮らしをしている彼女を羨ましいと思うだろう。そして、甘やかされ我がまま一杯のお嬢様だと思ってる人も居るはず。
実際、私もさっきまでそう思ってた…
けど、それは違う…