愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
会わなければ忘れられると思ったのに…
こうして和弥を眼の前にすると、以前と変わらぬ愛しい想いが溢れ出す。
こんなに近くに居るのに…手を伸ばせば、その温かい肌に触れられるのに…
その感情を抑え切れず、思わず手が伸びる。でも今、私達はお互い違う人が隣に居る。そう思うと、どうしても和弥に触れる事が出来なかった。
「和弥…どうしてなの?」
「…真央?」
その声に、一瞬、体が固まった。
龍司…
もしかして、今の聞かれた?
恐る恐る後ろを振り向き龍司の表情を伺うと…
彼は何も気付いてない様で「桜井の具合はどうだ?」と私の横に立ち心配そうに和弥の額に手を当てる。
「う、うん…眠ってるみたい…」
良かった…聞かれてない。
「そうか。じゃあ、俺達も寝よう」
気だるそうに大きく伸びをして龍司が寝室に入って行く。
和弥の事が気になるが、龍司に変に思われてもいけない。後ろ髪を引かれる思いで寝室に向かい大人しくベットに入る。すると、龍司の手がゴソゴソと動き出しパジャマの中に侵入してきた。
「…真央」
「龍司?」
「暫く会えないんだ…いいだろ?」
そんな…和弥が居るのに…
「でも、桜井君が…」
「平気さ。寝てるし…今日、どうしも真央を抱きたいんだ…」