愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「真央…」
和弥がなんとも言えない複雑な表情で私を見つめた。
「そんなに俺の気持ちが知りたいのか?」
「知りたい」
全てを失ってもいい…和弥の気持ちが知りたい。
静まり返ったリビングに和弥の低い声が響く…
「…居る。俺のここに、真央はずっと居た…」
「和弥…」
涙が堰を切った様に溢れ出し、次々と零れ落ちる。
和弥と離れて約5年。この言葉を聞く為だけに私は生きてきた様な気がする…
固く握り締められた和弥の手にソッと触れ
「私もだよ…ずっと、好きだった…今でも、これからも…」
やっと心が通じ合えたと思った。
なのに…
「でも…もう遅い。真央は部長の婚約者だ…お前を幸せにしてくれるのは新川部長なんだよ…」
そんな…
「あの人は、本当にいい人だ。きっと、真央を幸せにしてくれる」
「…イヤ…イヤだ…和弥と居たい…」
そう言って泣き叫ぶ私を、和弥は突き離し声を荒げる。
「今更、そんな事言うなよ!!とにかく、俺と真央はもう終わったんだ。いいか?現実をちゃんと見ろ!今話した事は夢なんだ…明日になったら夢から覚めて真央は部長の婚約者。俺は部長の部下。その関係に戻るんだ…分かったな!!」
そう言ったのを最後に、私がどんなに話し掛けても和弥は一言も喋ってくれなかった。
真夜中のリビングは再び静寂に包まれ、時計の時を刻む音だけが私の耳に悲しく響いていた…