愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「聞きたい事?」
表情のほとんどない和弥の顔をドキドキしながら横目で伺う。
「俊の事だよ…アイツ、今どうしてるんだ?」
「えっ…俊?」
まさかここで和弥の口から俊の名前が出るとは思わなかった私は動揺した。
「俊って…呼んでたのか…」
「あ…」
龍司が言ってた言葉を思い出し、後ろめたさを感じて眼を伏せる。
「高校の卒業式の日に、真央と別れたってメールが来てから連絡取れないんだよ…なんか心配で…」
やっぱり和弥は、俊を親友だと思ってるんだ。大切に思ってるんだ。
「家のスナックの手伝いするって言ってた。今は私も付き合いないから全然分からない…ごめん」
「そうか…」
小さく頷き、パタンとメニューを閉じた和弥が視線をこちらに向けた。
「俊の事、好きだったのか?」
「それは…」
「俊は真央にえらく惚れてたみたいだな…アイツが女にあそこまで入れ込むのは、初めてじゃないかな?」
「…和弥」
「お前も好きだったんだろ?俺が引っ越してすぐ付き合ったって事は…俺が居た頃から真央は俊の事を…」
「違う!!それは違う!!」
私は堪らず声を荒げていた。そして、和弥が居なくなった後、心が折れそうだった私を俊が支えてくれたんだと必死で訴えた。
「俊に抱かれたのも、和弥に『後悔してる…』って言われたから…確かめたかったの…和弥に後悔させるほど私は最低な女なのかって事を…」
「真央…」
「俊が居なかったら、多分、私は立ち直れなかった…」