愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
そう思うと急に怖くなる。困難な問題が山積みで、明るい未来なんて全く見えない。
一度手に入れたモノを手放す恐怖。今度和弥を失ったら、私は耐えられるだろうか…
その時、私の鞄の中の携帯が鳴り出した。
嫌な予感がして動けないでいる私の代わりに和弥が鞄から携帯を取り出しソッと私に差し出す。
「出ろよ」
「…ヤダ。出ない…」
「いいから、出ろ!」
和弥は勝手に通話ボタンを押し私の耳に携帯をあててくる。仕方なく小さな声で「…はい」と言うと…
『真央?寝てたのか?』いつもより明るい龍司の声。
「うぅん。起きてたよ…どうしたの?」
『実は、社長がこっちに来てて、明日の夕方、真央に会いたいって言ってるんだ。仕事が終わったら会社の方に来てくれないか?』
「…私に…会いたい?」
『30分位しか時間が取れないと思うけど、真央をどうしても紹介しておきたい』
「…あ、うん…」
私が龍司と話している間も、和弥は抱き締める力を緩める事はなかった。龍司との会話を終えため息を付く私の耳元で和弥がボソッと言う。
「結婚の話しか…?」
「…うん。多分…そうだと思う」
「そうか…」
寂しそうな和弥の声…
「和弥…私…」
「いいから…何も言うな…」
息が止まりそうなくらい更に強く私を抱き締める和弥。
ごめんね…私は和弥を苦しめてばかりいる。やっと心も体も一つになれたのに…
「服着ろよ。マンションまで送ってく…」