愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「イヤだ!!帰りたくない」
「我がまま言うなよ…ほら!立って」
先に立ち上がった和弥が私の腕を引っ張る。
「イヤだよー。絶対、イヤ!!」
「聞き分けのない女は、嫌いだ…」
和弥…
私は仕方なく立ち上がると脱ぎ捨てられた服を拾い上げ、和弥に背を向けゆっくりブラウスの袖に腕を通す。
アパートを出た私達は、マンションまでの道のりをしっかり手を繋ぎ歩いた。
そう…私達を隔てるモノが何もなかった高校生の頃の様に…
「もし、私と和弥の事、龍司が知ったらどうなるかな…」
「…切られるだろうな…」
即答する和弥の顔は真剣そのもの。
「切られるって…?」
「俺が切られる…会社をクビになるって事だ…」
「そんな事ないよ!龍司は和弥を必要だって言ってた…どうしても欲しい男だって…」
和弥はフッ…と笑うと私をチラリと見て言う。
「俺の代わりなんて、いくらでも居る。でも、真央の代わりは…居ない。部長がどれだけ真央の事が好きか…毎日一緒に居れば分かるさ。だから俺が真央に手を出したって新川部長に知られたら…間違いなく、俺は切られる…」
「そんな…」
今更だけど、事の重大さに身震いした。
「龍司に…知られちゃ…いけないよね?絶対に…」
その問いに、和弥は答えてはくれなかった…