愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

――――和弥の誕生日の前日


まだ和弥とは連絡が取れてなかった。龍司が九州出張から戻って、ずっとマンションに泊まってるから夜に出掛ける事も出来ない。


さすがに龍司に和弥の事を聞く訳にもいかず、気持ちばかりが焦る。


「今日は、実家に帰るよ」


龍司の言葉にハッとして顔を上げた。


「兄貴が義姉さんと莉子を迎えに来てるんだ。やっと家族で暮らせるようになる」

「そう…良かったね」

「あぁ、日曜に空港まで送ってほしいって頼まれてるから、日曜までは実家に泊まるよ」

「分かった…」


龍司が居ない…和弥に会いに行ける…


会えるかどうかは分からないけど、明日は和弥の誕生日。アパートに行ってみよう…




仕事を終えマンションに帰る道すがら、ふと、ある事が頭を過ぎった。


プレゼント…どうしよう…誕生日に会いに行くのに何も無しなんてありえないよね…


電車を途中下車し、デパートに駆け込んで紳士物売り場をうろつくが、なかなか決まらない。迷いに迷った挙げ句、選んだのはインパクトのない無難なネクタイ。


美奈子や麗子が言ってた"グッとくるモノ"には程遠いって感じだなぁ…


やっぱ、みたらし団子…?それこそありえないよね…ありえないけど…インパクトは、かなり有る。いやでも、みたらし団子は、ないな…


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