愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
すると和弥が露骨に嫌な顔をした。
「悪い…今から出るんだ…」
「少しだから…お願い」
懇願する私から眼を逸らし、ため息を付く和弥。今までの私だったら耐え切れず、この場から逃げ出していたかもしれない。でも、逃げる訳にはいかない。どうしても和弥の本当の気持ちが知りたい。
そんな私の想いが通じたのか、暫くすると和弥がドアを大きく開き「入れよ…」と小声で言った。
「有難う…」
綺麗に片付けられたキッチンを通り、奥の畳の部屋に入った和弥が静かに硝子戸を閉め腰を下ろす。
「せっかくだし…これ、食うか?」
和弥がタッパを開けてみたらし団子を2本取り出すと、その内の1本を私に差し出した。それを受け取り2人して無言でみたらし団子をほうばる。でも…
「うっ…硬っ…」
冷めて水分が抜けたみたらし団子は、まるで石みたいに硬かった。
なんで?出来あがった時は、あんなに柔らかかったのに…
「やっぱり、私ってダメだね…こんなマズいの食べさせちゃって、ごめん…」
すっかりへこんで俯くと、和弥は首を大きく振り「そんな事ない。旨いよ。スゲー旨い!!」そう言って、残りのみたらし団子をペロッと平らげてしまった。
やっぱり和弥は優しいね…私に気を使ってくれてる。そう思うと余計に辛くなる。
「ねぇ、和弥…もう私の事…嫌い?」
俯いたまま訊ねると、和弥は静に答えた。
「そんなんじゃない。俺は、真央を幸せに出来ないって分かったんだよ」
「私を幸せに…?私の幸せは和弥と一緒に居る事なんだよ…」
「現実は、そんなに甘くない」
和弥の声に力が入った。