愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「九州の実家に帰って、俺は現実を見てきた。親父は大分良くなってきてたけど、妹が…美子が、ヤバい事になってて…このままじゃ、長くは生きられない。もう最後の手段しかないって…医者が…」
「最後の手段?」
「移植だよ。腎臓移植…親父は絶対無理だし、お袋は美子と親父の世話がある。俺の腎臓を一つ美子に移植するしか…もう手はない。こんな状態で、真央を幸せに出来る訳ないだろ?」
何も言えなかった…妹さんがそんな大変な時なのに、好きだとか嫌いだとか言ってる場合じゃないよね…
これが、和弥の言う現実…
その時、玄関のドアの方から何か物音がした様な気がして反射的に振り返ると…
えっ…鍵を開ける音?
「和弥くーん!!遅くなってごめんね。ちょっと早いけどお昼にする?」
女性の声…誰?
私は眼を見開き和弥の顔を凝視する。
「和弥…?」
けど、和弥は全く動揺してる様子はなく、黙って私を見つめていた。
「あれ?このサンダル…お客さん来てるの?」
その女性の足音が近づいてくる。私は焦り和弥を問い詰めた。
「誰なの?和弥…」
すると和弥は、なんの戸惑いも見せず落ち着いた表情でサラッと言ったんだ…
「俺の彼女だ…」って…
それは、到底、私が納得出来る答えじゃなかった。