同期が急に変わったら…。〜将生side〜
『小泉、おめでとう。』
『ありがとうございます。』
『小泉、悪いが俺も。』
小泉にコソッと告げて、
『桐谷。ちょっと来てくれ。』
『はい。』
いずみが俺のデスクまで来て、
『こっちこいよ。』
『えっ?』
『ほら、早く。』
いずみを俺の隣に立たせた。
『皆、ちょっと聞いてくれるか?』
小泉の発表で騒ついていたオフィス。
多少ザワザワはしているが、
このくらいが丁度いい。
『俺も、私事だが。
2月に桐谷と結婚するから。
まあ、これからもよろしく。
……以上だ。
桐谷は?何か言うか?』
『ええっ?』
『いいか?何も言わなくても。』
『……言います。
課長と結婚する事になりました。
これからもよろしくお願いします。』
『よし。
じゃあ、仕事にかかってくれ。』
一瞬、静まり返ったオフィスは、
数秒後、
小泉の発表の時以上に
歓声に沸いた。
『課長〜、
何、俺と一緒に発表してんすか!
俺の発表が霞んだじゃないっすか〜。』
『そうか?そんな事ないだろ?』
『そうっすよ〜。課長〜!』
『ハハっ。まあ、気にするな。』
『まあ、いいっすよ。
課長、おめでとうございます。』
『ありがとう。』
歓声を独り占めしようとしていた小泉は
いかにも不満そうだったが、
それでも祝福してくれた。
若干悪いとは思うが
俺も今日言うつもりだったんだから、
仕方ない。
今朝、
部課長会議でも
既に報告を済ませてきた。
いずみより一足先に
祝福を受けて来た。
いずみは、
今、皆から祝福を受けている。
隣の宮野や後輩達に囲まれて
照れたような、
嬉しい笑顔で話をしている。
やっぱりいずみは笑顔が最高だ。
俺がいずみを笑顔にしてやるよ。
これからもずっと。