同期が急に変わったら…。〜将生side〜
〜〜ピンポーン
仕事を終えて
いずみのマンションに帰ってきた。
ネクタイを緩め、ドアが開くのを待つ。
ガチャ。
『おかえり。』
『ただいま。』
いずみが俺の帰りを迎えてくれる事が
純粋に嬉しい。
いずみの部屋に入ると
ダイニングテーブルの上に、
食事の準備がしてあった。
『遅くなって、悪かったな。』
いずみの頭に軽く右手を乗せた。
『ううん、全然。』
『飯、食った?』
『まだ。』
『俺、
先に食べていいって言わなかった?』
『うん、聞いた。』
『待ってたのか?』
待っててくれたのか。
また、グッときた。
そんないずみが可愛くて、
いずみの頬を指で抓ってやった。
『う〜〜〜ん。』
ククっ。
こいつにやられた。
タバコを吸いながら、
キッチンのいずみを見ていた。
料理をして、
俺を待っててくれたのかと思うと
たまらない気持ちになり、
いずみのそばに寄って行った。
そばまで行けば、
もう感情は抑えられない。
キッチンにいるいずみを
後ろから抱きしめた。
いずみの肩に顎を乗せて
『お前さ、
朝から俺を妬かせてんの?』
と少し責めてみる。
『朝から宮野と手握ってたな。』
『あ〜、あれ?』
『あ〜、じゃねぇ。』
『アハハ。
あれ、俊介が勘違いしたのよ。』
勘違いとか関係ない。
させんな。
『お前、妬かすなよ。』
『妬いてたの?』
『さあ?』
俺、かっこ悪。
……飯にすっか。
いずみは、
料理と冷えたビールをテーブルに並べ
『将生、たくさん食べてね。
今日も大変だったでしょ?』
『ああ、ありがとう。食べるぞ。』
いずみの作ってくれた遅めの夕飯を
二人で話をしながら
ゆっくり食べた。