同期が急に変わったら…。〜将生side〜
土曜の午前中のオフィス。
俺の他にも、
小泉と宮野も出勤してきた。
『あれ、課長。おはようございます。』
『おはようございます。早いっすね。』
『ああ、おはよう。お前らもか。
ご苦労さん。』
3人で黙々とパソコンに打ち込む。
タバコも吸わず、
気が付けば正午すぎ。
『課長、昼飯、行きますか?』
小泉が、
自分のデスクから声を掛けてくる。
宮野は居ないが、
喫煙室にでも行ってるんだろう。
『あー、いや、悪い。
今日は、もう帰るよ。』
『えっ?昼、食べて行かないんすか?』
『ああ。』
『あれー、課長。珍しいっすね。』
『……なんだ?』
『もしかして、なんか予定でも?』
休日出勤になると、
部下達と一緒に昼飯に行く事が多い。
今日もその流れだ。
とは言え、
今日はいずみが待っている。
こいつらと飯には行ってられない。
それにしても、
飯に行かないくらいの事で
予定とか何とか、疑われんのか?
俺は帰る準備をしながら、
軽く誤魔化す。
『何言ってんだ。
変な詮索してないで、
お前らも適当なところで帰れよ。』
『ん〜、課長、怪しくないっすかぁ?』
『まだ言ってんのか。帰るからな。
お疲れ。』
帰ろうとしたら、宮野が戻って来た。
『あれ、課長。帰るんですか?
飯、行かないんですか?』
……またか。
『ああ。今日はやめとくよ。
先に悪いな。じゃあ、お疲れ。』
同じ会話の繰り返しになりそうだ。
俺はまた詮索されるのが嫌で、
右手を軽く上げて、
逃げるようにオフィスを出た。
少し急ぎ足で駅に向かう。
今日は、自宅に帰る必要がある。
出張から戻ってからは
いずみのマンションに入り浸りだ。
一度、マンションに帰ろう。
いずみも連れて。
昼飯、俺のマンションで食べるか。
軽くパスタでも作ってやるかな。
とりあえず、いずみを迎えに行くか。
帰宅する事に胸が逸る。
俺は、
足早にいずみのマンションに向かった。