俺の彼女になってもいいよ?ー番外編ー

*でも…好き*

~港~

「なあ、ごめんって。許して?汐留」
「港なんか知らないっ」

この会話を続けてかれこれ30分。
両手を前であわせて汐留に謝る。
からかいすぎたか…。
そう思ったときには時、すでに遅し。
汐留の頬はさっきよりも何倍も膨らんでいた。
「かわいい…」
「っ…!?」
ほら。俺の一言一言で顔の表情がコロコロ変わる。
きっと俺は汐留のこんなところに惚れたんだよな…

最初は“幼なじみ”で付き合うことに憧れてただけだったのに。
「なあ、汐留?」
「…じゃあ好きって言って?」
「は?」
いやいやいやいや。
ちなみに今、母さんはパート、父さんは仕事に行っている。
当然ながら今、この家には俺と汐留しかいないわけで。
「無理。」
絶対無理。
「…なんで?」
汐留が不思議そうに俺を見る。
そんな目で見られても無理。
…止められる自信ないから。
さっきは本当にギリギリ止められたけど、本気でヤバかった。
何がって?
…理性が。
「ねぇ、どうして?」
何も知らない汐留が俺の横にちょこんと座る。
せっかくわざわざテーブル挟んで離れて座ったのに。
しかも幸か不幸か、汐留は今日、ミニスカートに肩がはだけてる服を着てきている。

ー…まじ勘弁して…ー
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