clover's mind
 めんどくさそうな態度をみせながら内心口がUの字を描きそうになるのをつま先に力をいれながらこらえる。

 あ、なんだか後ろの方で天使のラッパがきこえる。

 う~んいい音色だね。

「住所教えるからちょっといってきてくれ。明日もこれないようなら他の子にヘルプをお願いしないといけないからな」

「ウィムッシュ」

 これはまゆみと親密な関係を築きなさいという何とか様の思し召しでござろうか?

 ながらくどうしようもない暗がりの中にいたこの恋心にようやく射し込んできた希望の光。

 これをモノにしないで男とはいえまい。

 マスターの書いたメモを深々と頭を下げて両手差し出し受け取る。

 王よ! ワタクシめは見事あなたさまの期待にこたえてみせましょう!!

 心の中で拳を握る俺。
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