【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜

「…氷室…部長?」

呟く彼女に、

「……羽美花。」

ずっと呼びたかったその名前を呼んだ。

彼女は“ドキッ”としている。

俺は彼女に

「……俺だけを見てくれ。
今すぐは無理でも
少しずつ笠置を忘れてくれ。」

と、告白をした。

彼女が“えっ!?”と言う表情をした。


…今日の事

辛かった事は俺が忘れさせてやる。

俺が絶望から救い出してやる。

愛してるから、俺だけを見て欲しい。


そんな時

「……ううっ。」

彼女の体が再び震えたのがわかった。

どうしたんだ!?

再び涙まで溢れている。

まさか、また

「…羽美花…思い出してしまったか?
…泣くほど辛かったな…無理もない。
でも大丈夫だ…俺がついてるから…。」

フラッシュバックか…。

相当辛かったんだな…。

笠置…絶対に許さない。

絶対に俺が彼女を守る。



俺は私の涙を拭うと

「…羽美花。」

と、もう一度彼女の名前を呼んで

強く抱き締めた。

そして

自分の額を彼女の額にくっつけた。

俺達は見つめ合う。

わざと至近距離になって

逸らせないようにジッと見つめた。

「…羽美花。」

何度も優しく名前を呼んでいるうちに

「…私、忘れたいです。
もう思い出したくない。
でも、本当に私を
絶望から救ってくれますか?」

彼女が俺を見つめながら口を開いた。

俺は少し驚いたが

彼女の瞳は今俺を見てくれている。

俺の想いを受け入れてくれたのか?


実感がまだわかないが

嬉しさが込み上げて来る。

好きな気持ちが溢れ出す。

…彼女を絶望から救う事。

勿論に決まってるじゃないか。


…どれだけでも忘れさせてやる。

俺が絶望から救い出してやる。

笠置達の事は俺に任せとけばいい。

君は俺の事だけ考えてくれればいい。

「…休み中はここにいろよ?いいな?」

そう言って、彼女の返事を待った。

笠置の元に帰さないように。

気持ちが揺らがないように。

彼女の心を俺でいっぱいにする為に。

そして、笠置と豊島の件で

行動を起こす為に…。


「……はい。」

彼女が受け入れてくれた。

その言葉を聞いた俺は

天にも昇るような気持ちになった。

彼女が俺の想いを受け入れてくれた。
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