【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
俺は何度も彼女に

『俺の子どもを産んで欲しい。』

と話していたのに

『….リーダーの仕事をさせて。
まだやり残したままでは
後悔するから…お願い。』

そう言って拒否したのは彼女なのに。

ちなみに俺は

東京に転勤するなど決まっていない。

正式には

A社本社への異動を勧められていたが

彼女からは

『…凄い話じゃない!!
でも私は…すぐに退職は…。
まだやり残した事あるから
例え実現しても…ごめんなさい。
すぐにはついていけない…。』

と言われた事で

ただでさえすれ違い生活なのに

単身赴任確定のような返答に

俺はさすがに辛いと感じて

異動の話は“当面保留扱い”に

なっているだけで、決定ではない。

なのに、彼女はなぜそんな嘘を?

提携デパートの話も聞いた事もない。


…何なんだ…いったい。

相変わらず電話は繋がらず

彼女の実家にも電話をしたが

彼女の母親から

『静花なら来てないわよ。
だって、今日は平日よ。
出勤じゃないの?
それとも、何かあったの!?
どうかしたの!?』

と、心配そうな声で聞かれた。

退職の話を迂闊に出来ず

また適当に誤魔化して電話を切った。


静花…どうしたんだ?

どこにいるんだ?

どうして電話に出てくれないんだ?


午後からの研修も頭に入らない。

動揺を抑えながらも

何とか済ませた俺は

藤堂からの飲みの誘いも断り

すぐにSコーポを後にして

タクシーを使って空港へ向かった。

関西へ向かう

ちょうどいい便の空席があり

俺はそれを確保して手続きを取ると

東京を発って関西へと戻った。

到着後再びタクシーに乗ると

自宅マンションへと急いで貰った。
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