絶対日記『REWRITE』
「あ、千里ちゃん」

「うん?」

「そう言えば、文具店に日記帳がある事、なんで知ってたん?」

「それは」


バン!


千里が言いかけたとき、大きな音と共に千里の姿が消えてなくなった。

「え……」

誠は何が起きたか、わからなかった。唖然とする誠。

「え……」

辺りをキョロキョロと見渡した。しかし、千里の姿はどこにも無い。そのとき、千里の日記帳に書いていた文字を思い出す。

「俺に協力したら……千里ちゃんは……」

誠は気が気ではなくなった。

「千里ちゃん!千里ちゃん!」

いるはずはない。しかし、わかっていても辺りを見渡しながらそう叫んだ。

「消滅……したんか……?」

俯く誠。そのとき、千里が立っていた場所に一枚の紙切れが落ちている事に気づいた。すぐにサッと拾う誠。

『ごきげんいかがですか、南原誠。三富千里は、おしゃべりが過ぎますね。だから、一時的に消えてもらいました。ご安心ください。消滅したわけでは、ありません。明日になると、元気に登校してくると思いますよ。ただ、これ以上の情報提供はできません。次に三富千里に何か質問して、三富千里が答えたら、残念ですが三富千里には消滅してもらいます』

それを見た誠は、再び辺りをキョロキョロと見渡した。

「なんや……見えてるんか……?」

息が切れてくる。

「どこや……どこや!」

そう叫ぶが、近くに人影は無い。心臓がドキドキして、足が震える。
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