絶対日記『REWRITE』
「くそっ」

誠は、家に向かって一目散に走った。家に着くと自分の部屋に入り、鍵をかけた。

「ハァ、ハァ……」

まだ、自分が震えているのがわかった。

「誰やねん、一体……」

まだ、千里に聞きたい事は山ほどある。一体どこまでが日記でできて、どこからできないのか……

とりあえず日記帳を広げる誠。

「くそ!」

部屋の壁をバンと殴った。

「どうしたらええんや……」

そう呟きながら、頭をクシャクシャに掻き回した。

「……とりあえず、俺一人では無理や。麗菜に、仲間になってもらおう」

誠は、ペンを手に取った。




9月14日 予想日記
朝起きると、俺の分身が麗菜に日記の秘密と今の状況を知っている限り伝えた。分身は伝え終わると、人がいないところでフッと消えた。




「あ……こんな事せんでも、『麗菜が日記の秘密を知る』って書けばよかったんちゃう?」

書き終えた後、ペンを置きながら誠は呟いた。

「でも……それで、またややこしい事になったら面倒くさいからな。とりあえず、これで麗菜には伝わる」

誠は布団に寝転がると、天井を見上げた。

「スリー……どうやってさっきの会話聞いてたんや?だいたい、さっきどうやって千里ちゃんを消したんや……」
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