イジワル同期の恋の手ほどき

しばらくして、宇佐原がお風呂から出てきて、ソファの隣にポスンと腰を下ろした。
宇佐原の体から、ほのかに同じボディーソープの香りがした。

お互い、ここまでくつろいだ格好は見たことがなかった。

宇佐原の濡れて光る髪、シャンプーの香り、ハーフパンツから伸びた長くて逞しい足や筋肉が適度についた二の腕……。

そして私はというと。職場では束ねている髪が肩先で広がって、微かに上気した頬、薄いTシャツから透けたブラ、淡いピンクのペディキュアで彩られたつま先……。


なんとなく手持無沙汰で、脚を抱えて座りなおすと、さっきテラスで拾ったもみじの葉っぱをくるくると回す。
気恥ずかしくて宇佐原の顔が見られない。

宇佐原がテレビを消したリモコンをコトンとテーブルの上に置いた。途端に部屋の中が静寂に包まれる。

「なあ」

「ん?」

ゆっくりと宇佐原を見る。

「俺とこうしてても、平気?」

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