花と緋色
汽車を降りると、其処はコンクリートと鉄で出来ているような街だ。
(息が、詰まる。)
草木の一つもない街にシエリアは思った。
「此の街は工業を生業とする者が多いと聞いた。」
「……それにしても、見事に自然が無いな。」
ヴォルフラムにクラウジアが言う。
少し歩くと、教会があった。
「私が集めた情報のよると、此処に不定期で集まる。……何か、手がかりがあるかも知れない。」
「“情報?”」
ヴォルフラムは疑わしそうにする。
「団体のメンバーの一人、“セイレーン”という者がいる。サイレーンの片割れだ。」
「片割れ?」
「二人で手を取り、行動していたようだ。既に私が殺した故、今は一人だが。」
クラウジアにクラリスは答える。
「その者から得た情報だ。」
そう言うと、教会に入った。
「拠点を教えるとは、随分と口が軽いな。」
「吐きはしなかった。……私の能力は摂取した血液から記憶を読み取ることだ。故に、其れを知った。」
「そうか。」
ヴォルフラムは納得する。
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